構成
実は温暖化に悪い原発!(日本語版)
1.
原発の宣伝(キャッチフレーズ、会合、バックにいる人々―茅陽一、)
2.
日本における原発からの廃熱はCO2以上!
3.
温排水の現地調査
4.
温排水によるCO2問題。海水温上がると、CO2の海への溶解度が低くなり、大気中のCO2濃度増える。
5.
温排水による熱膨張
6.
(燃料加工、バックエンドにおけるCO2排出)
7.
(一斉停止の時に結局火力に頼る話)
8.
世界の原発がこのまま多くなったらどうなるか?
9.
最後にー原発なくとも電気足りとる(日本においては)、活断層と原発、高レベル廃棄物の問題、このままではまずいだろう
実は温暖化に悪い原発!(英語版)
1.
世界に広がるCO2キャンペーン及び原発ルネッサンス
2.
原発からの廃熱計算
3.
日本における事例
4.
世界の原発がこのまま増えたらどうなるか
原発の熱効率は約三分の一。残りの三分の二は温排水の廃熱となり、100万kWの原発一基で
1×106kW×2=2×106kW
この100万kWの原発が75%の稼働率で一年間動くと、
2×106×24×365×0.75=1.3×1010kWh
日本の原発の総出力は約5000万kWなので、日本の原発からの年間における温排水総廃熱量は
1.
3×1010×50=6.5×1011kWh/y
日本全体に一年間に入射する太陽熱は
4.6×1014kWh/y
これと原発からの温排水による総廃熱量を比較する。
(6.5×1011kWh/y)/(4.6×1014kWh/y)=1.4×10-3
すなわち、たった一年間における原発からの温排水による総廃熱は日本全体に入射する太陽熱の0.14%に相当し、これは産業革命以来、約?年間排出されてきたCO2による強制放射熱の0.12%を上回る。
竹:温排水問題を調べています。海の温度上昇は大気の温度上昇と比べてどうでしょう?
山:ええと、海はだいたい大気と同じくらいの温度上昇しています。
竹:同じくらいと言うのはすごい話ではないですか?海水は空気の熱容量で千倍と聞いていますし、空気と比べ、とても暖めにくくさめにくいですし。空気と水の比熱はどうなっていますか?
山:それは状態にもよるので、なかなかお答えできるものではありません。
竹:先ほど環境省から聞いたのですが、太陽放射エネルギーは1367ワット/㎡、一方、産業革命以来の二酸化炭素による放射強制力は1.66ワット/㎡で太陽の0.12パーセントと聞きました。ところが、原発からの温排水による廃熱を、日本の国土上における太陽から受けるワット数を比べたら、0.13パーセントで、一年間の廃熱だけでも、二酸化炭素による温暖効果より高いということがわかりました。ちなみに原発の廃熱計算は、故高木仁三郎さんがしたものですから、正確です。数年前のもので、今は原発が増えているので、もっと大きい数字のはずですけれど。ただ、私は科学者でもなんでもないので、今の話、何か私間違っていたり、おかしかったりしますか?
山:いえ、そんなことはないのですが、日本ではそうであるということで(注:つまり山本さんは原発からの温排水のほうが、日本においては二酸化炭素より寄与していることを認めたわけです)、世界の原発の密度は日本ほど高くないので、世界で見るとやはり二酸化炭素が重要なのです。
竹:今までにも温排水のことを温暖化の専門家に聞こうとすると、必ず、温排水はローカルな問題であり、地球全体の温暖化に比べたら取るに足らないので、論文もないと言われます。しかし、日本全体でそうであるとする事実があるとしたら、それは決してローカルではないですし、それに温暖化対策で原発をこれから増やそうとしているのですから矛盾しているのではないですか?
山:とにかく世界で原発を日本の密度ほどにすることはないので。。。(非常に矛盾した苦しい答弁)
IPCCの報告には陸上のヒートアイランド現象は、陸上で10年当たり0.006度未満、海上でゼロとあります。(しかし、これには温排水はまったく入っていないのです。原発一基で毎日、広島原爆2個分の熱量の温排水を排出するにかかわらずです!!!)
ちなみにIPCC日本支部の座長の名前を見たら、茅陽一でした。茅陽一は、現在原発推進の環境団体にいますが、かつて科技庁で高レベル廃棄物処分懇談会を動かした人物であり、もんじゅ火災事故の後、原子力開発をなんとしても続行しようとした原子力委員会の主導の下、原子力政策円卓会議というものがスタートしたおりの司会役として登場した人です。
この方の父親は、茅誠司であり、このひとはGHQが選んだ学会の中心人物であり、日本学術会議の歴代会長であり、中曽根より先立つ52年に「原子力の研究に取り掛かるべき」と提案し、学会の主力を原子力に傾注させ、また日本アイソトープ協会の会長となり、初期より原子力と医療業界を深く結び、さらにはなぜかエイズ研究班班長、安部英の設立した血友病総合治療普及会の理事だった人です。
ポイント
Ø 「総合エネルギー統計」で一次エネルギー国内総供給、電力の占める割合、有用エネルギー、損失エネルギー、損失の割合(%)を見てみること
Ø
疑問:海面水温の上昇と大気温度の上昇がほとんど同じであるとする場合、海水は大気の熱容量の1000倍、水の比熱は大気の4倍であることから、大気が海水面温度の上昇に寄与するのではなく、海水が大気の気温に寄与しているのは間違いない。
Ø
海水は大気の60倍ものCO2を蓄えることが出来る。つまり、海がなければ、今現在起こっている温暖化はさらにひどいものになるという話である。(どのくらいひどくなるか、要チェック)気体は海水温が低いほど、溶解度が大きいため、仮に海水温が上昇すると、海水に溶け込んでくれるCO2の量が減り、大気中のCO2はさらに高くなる。
Ø
2100年の時点で大気中のCO2濃度を安定化させたとしても、2200年に世界の平均気温はさらに0.5℃上昇するとIPCC報告書は予測している。海面上昇も続く。熱が深海まで届くのに時間がかかり、海水の熱膨張が速度を落としながら数世紀にわたって続くと考えられるからだ。
Ø 東京における太陽エネルギーの入射量は、東京位置での通年平均において3.2kWh/m3=1.2×103kWh・m2(理科年表1996年度版)であり、日本の陸地面積全体では4.6×1014kWh/y=460ペタワット時/年となる。廃熱量は6.0ペタワット時=5.1×1015kcalで、太陽熱入射量の1.3%、純廃熱量だけでも0.87%に達し、0.5℃の温度変化が起こっても不思議ではない。日本だけが閉じていないため、この影響は大きく緩和されているが、国際的には問題―六ヶ所と同じでないか!!ミクロな気象はすでに影響が出ている。
Ø 4500万kWe出力当時(現在は約5000万Kwe出力)、5.9×1011kWh(590テラワット時)分の温排水を排出。これは日本全体に降り注ぐ太陽エネルギー量の0.13%にあたる。
Ø
Ø 世界では435基、3億9224万kW(2008年1月現在)
Ø 温室効果ガスの主要なものは水蒸気である。しかし同時に雨になると冷却効果がもたらされるため、今のところ温室効果と冷却効果とどちらが大きいかわからない。(わからないのだろうか?)
Ø 水温が上がることによって体積は膨張する
Ø (大気の温度上昇による海水の温度上昇の影響は熱容量の差を考えるとあまり影響がないのではないか。逆に海水の温度上昇そのものが海の水位の上昇に関連しているのではないだろうか?)
Ø 日本の温度上昇は世界平均の100年間で0.74度より高く、1.0度である。
Ø 世界の海面の上昇は100年間で17センチである。
Ø 気温は太陽放射と反射率、そして温室効果で決まる。
Ø 水蒸気の地球温暖化係数(比CO2温暖化係数)は?係数が高い物質はたくさんあるのに、なぜそれらの話にならないのか???
Ø CO2の濃度上昇(産業革命以来35%上昇)と共に他の因子も上昇していると考えた場合、その主要因子はCO2とは限らない。(産業活動が活発→CO2排出も増えるが海への廃熱も増える)
Ø CO2の同位体分析を見ると化石燃料起源であることがわかる。(化石燃料期限でないCO2は増えていないのか?増えているとしたらどのくらい増えているのか?)
CO2のみが温暖化の原因?
地球温暖化問題で二酸化炭素の排出が大きく取り扱われている昨今である。そして温暖化の原因として温室効果ガス、CO2の排出が常に槍玉に挙げられる。もちろん、CO2も大きな原因のひとつであることは確かだ。IPCCの第四次報告書によれば、産業革命以来の人的活動により、CO2による温暖化効果が、太陽熱の0.12パーセントにも匹敵するという。しかし、他の原因をほとんど考慮していない昨今の現状は、憂慮に値するといわねばならない。
例えば、考えてみていただきたいのである。
例えば海水は大気の4倍の比熱である。つまり、一度上げるにしても4倍のエネルギーを要する。そして一度温度が上がると冷めにくいという性質を持つ。そして地球上の7割を占める海水の質量は大気の約260倍であるので、大気に比べ、4×260=1000倍以上の熱容量を持つ。現在、海面温度の上昇は?年間で?度、そして大気温度の上昇は?年間で?でほぼ等しい。
これは何を意味するか?地球全体の温暖化においては、海の暖まり方が大気に比べ、著しく上昇しているということを意味している。(ここ何とか言いかたはないのか?)
ところが、今日の温暖化対策では、大気中へ煙突からもしくは交通手段などによる化石燃料の燃焼によるCO2排出に対しては問題にするが、この海の直接暖めることに関する議論はほとんどない。
2007年5月16日の中日新聞によると、日本近海の「海水温上昇世界の3倍」という気象庁の発表が掲載されている。一番高まっているのが日本海中部が最も高く、1.6度上昇しており、世界平均の3倍以上となる。これは大変な話なのではないだろうか。これと日本海側に立つ??基の原発との間に相関関係はないのであろうか????
CO2だけではなく、温排水も張本人では?
ところで、今CO2を出さないということで原発の普及が世界的に進んでいる。本当に原発は温暖化対策に貢献するのか?ここで、温暖化問題を議論するに当たり、忘れてはならないのが、温排水の問題である。100万Kwの原発における熱効率は3分の一であり残りの三分の二は廃熱として温排水を通して捨てられる。つまり、100万kWの原発では一日にウラン?Kgが核分裂により燃えるので広島原爆を3発炸裂させるエネルギーが生じるのであるが、そのうち2発分を廃熱として毎日海に流しているのである。これはすごい話である。
原発からは7℃水温の上昇した温排水を毎秒7トン排出している。水温7℃ということは先ほどの熱容量における大気と比較すれば、実に?度上昇した大気を毎秒70トン放出していることとなる。(この考え方に間違いはないか聞いてみること)一秒に7度高い温度の海水を70トン排出。(多摩川で一秒40トン)日本の全降水量6500億トン、日本の全河川流量4000億トン、55基の原発1000億トン。まさに日本の河川流量の4分の一から5分の一(稼働率を8割りとした場合。今は柏崎刈羽が地震で止まっているのでもっと低い稼働率ではあるが)にも当たる温排水が全国の原発から流されているという話である。
一方、原発からの温排水を計算した数値がどこかにあるのかどうかという質問をしてみると、どこもやっていないと言う。また、ある講演会の後(ここには具体的名前を入れたほうがいいのでは?)、温暖化の専門家に、温排水の影響について質問したところ、「あのような影響の少ないものは、誰も研究している人はいない。計算方法は簡単であるから、自分でやってみたらどうか」と言われた。しかし、本当に原発からの温排水が問題のないものであったら、その数値を計算し、これだけ小さい数値で取るに足らないのだというデータがどうしてどこにも存在しないのであろうか?少なくとも、反原発の市民の中には、温暖化の影響を訴える人も少なからずいるのである。そういった人たちの議論への科学的な反論が、具体的なデータと共に見る事ができないのはいったいどうしてなのだろう。(ここに海洋研究センターの温排水研究学会についても入れておく。)
世の中の温暖化の専門家という方々に聞いてみると、温排水による影響は大変局所的かつ一時的であり、拡散してしまえば全体に影響はないという。しかしこの理論は以下の3点において矛盾していると言えるのではないだろうか?
第一に、JAMSTECの「海から見た地球温暖化」には以下の文言がある。
「2100年の時点で大気中のCO2濃度を安定化させたとしても、2200年に世界の平均気温はさらに0.5℃上昇するとIPCC報告書は予測している。海面上昇も続く。熱が深海まで届くのに時間がかかり、海水の熱膨張が速度を落としながら数世紀にわたって続くと考えられるからだ。」
つまり、仮にCO2問題を解決したとしても、長期的な温暖化現象に、海にたまった熱が数世紀にもわたり影響を及ぼしてしまうと言っているのである。海は大気に比べ、熱容量が約1000倍(比熱で4倍×質量で260倍)もあり、熱をずっと多くの溜め込む性質を持つ。逆に言えば、海がなければ大気の気温上昇はさらに激しいものになっていたところを、海がクッションの役目を果たしてくれているのである。しかしながら、この溜め込まれた熱は、それでおしまいというわけではなく、長期にわたって、温暖化現象を継続させてしまうのである。全部突然消えてなくなるというわけには行かないというわけであり、CO2問題を全面解決できたとしても、海に溜め込まれた熱の問題で温暖化が長期化するので、いわんや温排水問題は、すぐにでも対処すべき問題なのである。
第二に、温排水を海に出すということ自体が、大気中のCO2増加に寄与してしまうという点だ。海水は大気の60倍ものCO2を蓄えることが出来る。つまり、今現在も海は大量の大気中のCO2を溶解してくれており(それのために海の酸性化の問題が進み、珊瑚や貝は被害を受けているのであるが)、このメカニズムがなければ、今現在起こっている温暖化はさらにひどいものになる。(どのくらいひどくなるか、要チェック)そして、CO2は海水温が低いほど、溶解度が大きいため、海により多く溶け込む。逆に海水温が上昇すると、海水に溶け込めるCO2の量が減るので、大気中のCO2はさらに高くなってしまう。つまり温排水の問題は、大気中のC02の量に直接影響する問題なのであるから、原発の煙突からCO2が出ないからといっても、実際は原発の稼動→温排水の大量排出→海水温上昇→海水に溶け込めるCO2の減少→大気中のCO2の増加ということで、CO2増加に寄与しているのである。
第三に、例えば、産業活動にしろ何にしろ、大元が局所でない活動は皆無である。工場の煙突からのCO2排出にせよ、乗り物からの排出にせよ、個々の排出が統合されて始めて地球全体のCO2レベルが上がり、グローバルな影響となって出てくる。CO2が大気に残り、一方、廃熱は宇宙空間に最終的に逃げていくから影響は少ないのであるという反論にしても、原発からの廃熱を一時的にではなく、常時何十年、何百年に渡って出し続けるならば、その影響も当然持続する。「局所的、一時的でしかない」という理論を原発からの温排水に当てはめるのは明らかにおかしい。現に福井県15基、新潟県8基、合計22基の原発が集中する日本海中部は世界で最も海水温が上昇している地域なのである。これが、膨大な温排水と無関係だと、証明するようなデータや論文があれば、是非見てみたいものである。
さて、第三の点に関しては、論文もなく、先の専門家の話でも、「個人で簡単に計算できる」ということだったので、実際に計算してみることとした。
ここに入れる!
世界ではどうか?
予防が一番(後から影響が出てくることも考えて)
メカニズムがわからない。国策であるからか?環境省がそうだというからなのか??
日本がすでに大変なのを認めるということは、中国が大変と言うのであれば、世界も一緒なのであり・・・・
ちなみに、2008年3月31日の北海道新聞で、泊原発のある岩内港の海水温が1989年の泊原発稼動後に上昇したという記事が掲載された。この記事の出所は、温排水の問題を地元で実に30年間研究してきた、北海道泊原発の近くに住む斉藤武一さん(?才)である。海の近くで育ち、実家は魚屋、叔父は両氏だったという斉藤さんは、1978年、25歳の時、??泊原発誘致の話が持ち上がった際に、海の温度を測ることを思いつく。泊原発が稼動を始める5年前から、原発が立つ岩内湾内の4km離れた地点で毎日観測をしていたさそうだ。そして、稼動の年である83年から2007年の25年間と、稼動前の6年間における、測定地点における気温と水温の平均値の差を調べたところ、また、それまで平均海水温度が12.4℃であった岩内湾の海水が、泊原発稼動により、12.7℃と、0.3℃の上昇が見られたということである。
また岩内の気温との比較においても、気温はこの30年間で0.6℃上昇したのに対し、海水温度は0.9℃も上昇しており、海水温度の上昇が実に0.3℃高かったという。ちなみに斉藤さんは、一地点では何らかの影響で海水温度が高まっている可能性があることも考慮し、北海道立中央水産試験場で測定している余市(原発から??km)の水温と気温とも比較している。気温の上昇に比べ、海水温度の上昇は、そこでは原発の立つ岩内湾とは逆に0.4度低かったという。
すばらしき着眼 慧眼、構想、 興味深く拝見しております。http://raysci.g.hatena.ne.jp/raycy/20140214/1392389203
返信削除全体の枠組みのことやらは あとにして、
いささか細かい数字のこと とりあえず ふたつ 気づきました。
(1) 100万kW原発は 1GW原発=1ジゴnuke(86.4TJ/基・日)は、広島規模(55TJ)よりかは、長崎規模(84TJ)が相当。
(2) 100万kW原発=1GW原発=1ジゴnuke(86.4TJ/基・日)が排出する温排水量は 約70立米毎秒
http://raysci.g.hatena.ne.jp/raycy/20140215/1392446855